いろんなことを知らんが一番の知恵や

クルマのことやら色々思いついたことをつらつらと。

激安タイヤ 「ナンカン」を履いてみた

国産が安心。

みんながそう思っていますが、フトコロ事情と相談、というのも実情だったりします。

 

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世の中には、激安タイヤなるものが流通しています。それは、オートバックスイエローハットのPBだったり、BS系のファイヤーストーンだったりで、店舗で購入される方も多いと思います。でも、通販まで視野に入れたとき、その価格は

 

「マジ!?」

 

と思えるものが存在します。たとえば、195/60R15 サイズだと、2000円/1本 なんてものも。ただし、メーカーは「BCT」、「コンスタンシー」???

 

「ドコの??」                          中国製

 

なんてのがオチ。

そんな激安タイヤ群の中でも、安定した(?)評価を得ているのが「NANKANG(ナンカン)」、台湾のメーカーです。

 

NANKANG(ナンカン) NS-20 225/45R17 94V XL

NANKANG(ナンカン) NS-20 225/45R17 94V XL

 

 なぜにナンカン押し?? なぜなら、

 

「自分のクルマに履いているから」

 

ナンカンのAS-1という、IN-OUT指定の非対称パターンを備えたコンフォート系のタイヤです。17インチで約6000円/本。安いです。

 

::::NANKANG:::: 製品情報-乗用車-NK COMFORT-AS-1

 

その評価は意外にもそこそこ良いワケで。例えば、価格.comの売れ筋と思われる215/50R17のレビューを見ると、走行性能、乗り心地、グリップ性能ともに平均で☆4つ。静粛性が☆3つと劣る位で、押しなべて良好な評価。 で、問題の静粛性なのですが・・・・。

 

私も、装着してすぐは、凄くウルサイ、という感想でした。特に高速なんかは普通に会話ができないくらい酷いもの。失敗したかな、と思ったのですが、あることを行った結果、劇的に(というのは大げさかも)静粛性が向上。それが、

 

「空気圧を上げてやる」

 

空気圧を上げるといっても、このタイヤ、規格がETRTOスタンダード。

国内に流通しているタイヤのほとんどが、JATMA規格なので、設定空気圧が異なります。詳しくはリンクを見て頂ければ早いのですが、

http://www.autoway.co.jp/asp/photo/auction/attention/tire_air.html

 

例えば、JATMA規格で 指定空気圧が200kPa、ロードインデックスが73の場合、規格表からETRTOスタンダードに換算すると220kPaになります。

つまり、ドアサイドに張ってあるステッカーどおりの空気圧では不足しているんですね。まずは、空気圧を適正にすることから始めましょう、というお話でした。

 

ちなみに私の場合、AS-1を履いて5000kmくらい走行しましたが、ステアリングインフォメーションがやや希薄になったかなとか、静粛性はまあ満足なものの、もう少し静かならいいかなとか、細かいところは言い出せばいろいろありますが、コストパフォーマンスを考えると十分にいいタイヤだと言えます。ただ、

 

「結論から言って一刻も早くこのタイヤとサヨナラしたいです。
このタイヤを良いと評価している人もいますが、私にとっては最悪の
クソボロタイヤです。」

 

と言う評価を下している人もいるので、この手の激安タイヤはむやみやたらにオススメはできない、と言うのが本音ですねぇ ・・・・・。

 

 

ガソリンにアルコール混ぜたらハブられた話「ガイアックス」

エピオン/イクシオン/ゴールドライズ/ジンガー/エルニーニョ/クリアス・・・

これ、何か分かる人はよほどの通か、業界関係者です。

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2000年頃でしょうか、高濃度アルコール燃料「ガイアックス」という商品が話題になりました。単価が安く、ハイオク仕様車にも使えるということで、そこそこ流通していたと思うのですが、いつの間にかなくなってましたね。

確かに、アルコール燃料を車に入れるという「胡散臭さ」 はぬぐえないし、故障も心配。でも、あれから新燃料の話は全く聞こえなくなってしまいました。なんで?

 

d.hatena.ne.jp

 

結論から言うと、

 

「高濃度のアルコール燃料は法律で禁止された」

 

んですが、それまでの経緯はなかなか興味深いもので。

アルコール濃度が高い(50%程度)ので、まずは「ガソリン」ではないのですね。そうすると、揮発油税が課税できない。人気が出れば税収が減少するという、

 

「お国の危機感ハンパねー」

 

状態。ということで、自動車業界と手を組み、締め出し作戦に打って出たとのこと。

自動車業界にしてみても、景気の良くない時期に、アルコール燃料に対応する車は作れませんし、今みたいに低燃費競争も盛り上がっていなかった。第一、お国がノーといっているし。

 

ガイアックスを入れると、エンジンが壊れる」

「ホース等の劣化を早める」

「保証はしません」

 

といった具合にネガティブキャンペーンを展開します。

環境省の調査では、ガイアックスはCO及び炭化水素の発生量はガソリンより少ないが、アルデヒドや窒素酸化物は多い、と報告していますが、結局のところはその科学的立証は困難で、実際はよく分からなかったんですね。

そうこうしているうちに、マスコミの報道も影響してか、そのシェアは低下していきます。そしてとうとう、「揮発油等の品質の確保に関する法律」の改正により、混合比率はエタノールの場合3%、それ以外は1.3%と規定されてしまい、高濃度アルコール燃料が世の中から消えていった、という経緯だそうです。

結局のところ、新しいエネルギーは巨大な既得権益にはかなわなかった、というお話ですが、それ以降の話も興味深い。

イラク戦争に端を発するアメリカのバイオ燃料 政策は、諸々を端折って結論だけ言うと、ブラジルにバイフューエル車を走らせるにとどまったようですが、できることなら日本もエネルギー事情を考えるとバイオ燃料の推進をやっておきたかった。

しかし!

そこで影を落とすのが「ガイアックス締め出し事件」。

あの時締め出しておいてエタノール混合燃料(ガイアックスメタノールなんですが連想はされますわな)は大々的に推進できない。しかも、アルコール燃料はクルマに悪いという先入観が確立されている。ということで、現在、


「粛々と」


コトが進められているようで、法律はエタノール混合比率10%までOKと改正され、10%混合ガソリンを「e10」、3%混合ガソリンを「e3」と称し、沖縄限定で流通している様子。


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ガソリンはあってもクルマが対応していなければどうしようもない。気になる対応車種は?

フィット3やNシリーズ、カローラなどがあるようですが(ちなみに現行アクセラは禁止でした)あまり宣伝されてないんですね。

結局のところ、過去の 過ちに足元をすくわれた形になったんでしょうが、我々消費者は、正しい情報をいかに選択するかが試されているんでしょうね。難しい話でした。

あ、冒頭の答え、全て高濃度エタノール燃料の名前、らしいです。

低燃費は全部コミコミでのハナシです。「CVT」について

「燃費がいい」CVTについて、いまさらながらまじめに考えてみました。

 

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最近のクルマ、とても燃費がいいですよね。ハイブリッド車はまた別の話になるのでおいおい考えていきたいと思いますが、そのほとんどは、CVTというミッションを搭載しています。 

 

CVTといえば、スクーターのVベルト式のイメージで、駆動側のプーリーが回るともう片方のプーリーが開いてベルトが内側に連続的に移動する、と、文字にしても全くもって漠然としてしまう程度にしか理解していませんでした。

 

「なんか知らんけど燃費がいいんでしょ」

 

程度。 でも、なんで燃費がいい? 疑問が沸々とわき上がってきます。そこで登場するのはわれらがgoogle先生! 

wikiやら知恵袋やら皆さんのブログやら、いろいろ読んでみました。すると、おもしろいことが分かってきました。結論から言うと”CVTって、構造的に効率が悪い” そうです。アラ、以外・・・。

そもそも、変速の時にはベルトが滑らないといけないのに駆動力を伝えるときには摩擦が大きくないといけない。思いっきり矛盾しています。誰だ、こんな構造考えたのは!、というレベル。だから、摩擦力をあげるとプーリーを動かす油圧(エンジン動力からオイルポンプを作動)が必要になるため、エンジンの駆動効率が落ちる。

加えて、高速になればなるほど遠心力で離れていこうとする力が働くベルトを押さえ込む力が必要で、同じく油圧が必要、と。なるほど、効率が悪いといわれる意味が分かります。

ではなぜ、効率が悪いのに燃費が良いといわれるのか。

それは、無段階で変速できるのでエンジンのもっとも効率のいい回転数をキープできることです。すなわち、ミッション自体は効率が悪くても、エンジンの最も効率のいい回転数をキープしながら速度を上げたり下げたりができるミッションなので、結果的に「燃費がよい」 と言うことになる、のだそう。

 

それは、渋滞時にもいえることで、加速減速が増えるとプーリーの動作も多くなるのでその分、エンジンの伝達効率が食われる機会が増える。ただ、伝達ロスを補って余りあるのがエンジンを高効率で制御できるメリットであるということ。

 

つまり、

 

「CVTはエンジン制御もひっくるめた ”全部コミコミ” で低燃費」 

 

が結論ですね。

 

ただ、回転数を低く抑えることが出来る反面、加速時のアクセルレスポンスが悪くなる、回転数が上がって車速がついていくという独特の加速感など、 クルマ好きにはデメリットもあるようで。

thepage.jp

 

ヨーロッパでは、高速域を多用することが多いため、ミッション自体の効率が燃費に少なからず影響することから、CVTはあまり普及していないようです。やはりCVT大国は日本だけみたいですね。日本の場合、JC08モードというON-OFFが激しく、また、低速域が多い燃費の測定基準も影響している様子。カタログ燃費は重要ですからねぇ・・・。

 

数年前からは、40kg・m程度のトルクにも対応できるCVTなんかも出てきたり、副変速機をつけたりと、だんだんそのデメリットが解消されつつあります。

ただ、個人的には、あの「モーーーッ」と加速する無段階な感触があまり好きではないし、とりわけドライバビリティを重視するスポーツモデルやGTに搭載される意味がよく分からなかったりしますが。

 

 下の方のブログ、ものすごく簡単に、しかも分かりやすく説明しておりますので

ご参考に。というか、これだけで十分、今回のエントリーは必要なし、という話はなしでお願いします^^

minkara.carview.co.jp

 

 

 

臓物とクルマの関係!?

「臓物」

クルマとは、ましてやそのデザインとはおおよそ関係のないワードが実はよく知っている「アレ」だったと知った時の驚きはかなりのものなんです。
 

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私は化学品の試作開発という仕事をしている関係上、それを出荷するまでに様々な書類を作成するのですが、その中の一つに、「化学品安全データシート(SDS)」なるものがあります。体に対する健康有害性なんかも国際的な基準に沿って判定し、例えば呼吸器への影響がありますよ、とか、麻酔性がありますよ、などと記載します。
 
海外出荷の場合、苦手な英語で作成しなければならず、頭痛のタネでしかないのですが、先日、作成の途中にふと気付いたんです。
 
「kidney (腎臓)」
 
キドニー?     グリル?
 
キドニーグリル!

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言わずと知れたBMWアイデンティティーですが、なるほど、言われてみれば
2個並ぶ「腎臓」。BMWオーナーであるツレに聞いたところ、そんなことは常識とのこと。
ブタの鼻じゃなかったんですね。失礼しました。
 
海外、特にヨーロッパのクルマは、BMWもそうですが、フロントグリルを見るとそのメーカーがどこなのか一目で分かります。日本のメーカーもチャレンジしていますがなかなか定着しませんね。それにはそれなりの理由があるようなのですがまた今度。
それでは良い休日を。

イタ車に多い人工皮革「アルカンターラ」

高級本革といえばイタリア。フェラーリの本革シートを手がけることで有名なポルトローナ•フラウ社もイタリアの高級家具メーカーなのです。

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「イタリアにはエルメスに革を供給しているフランスのディプイ社と肩を並べるフラスキーニ社やグッチ、プラダにも供給しているインカス社など最高技術を保有するタンナーが数多く存在しており」
高級皮革=イタリアというイメージが確立されています。
 
冒頭のポルトローナフラウ社は、元々高級家具メーカーだったのですが、あの名車(迷車?)、フェラーリのエンジンを積んだセダン、ランチャテーマ8.32の本革シートを手がけて以来、ランチャ、フェラーリ、ブガッティなどの名だたる高級車にも採用されているメーカーなんです。
 

www.idc-otsuka.jp

それでは、シート用の人工皮革はどうでしょうか。ランボルギーニにも採用されている高級人工スエード「アルカンターラ」。
 
毛足の短い本物のスエードのような肌触り、そして、いかにもイタリアらしいその名前の響き・・・
 
と思ったら、日本のメーカーやないかーい!!
 
正確には、東レが主要株主のイタリアのメーカーなんですが、要するにモノは東レ製。
ヨーロッパ向けのブランド戦略が見事に成功した例なんです。
 
更にいうと、日本ではエクセーヌ、アメリカではウルトラスウェードと名を変えて展開してきましたが、どうも最近、エクセーヌは自動車以外で展開、自動車用はアルカンターラとウルトラスウェードの二本立てでいくようです。
 
どおりで最近、ウルトラスウェード採用の国産車が増えてきたと思った。
 
あの手この手を考える企業努力、頭が下がります。

EVとスマホの憂鬱

スマホの電池切れはこの上ないショックで最低な出来事であって、それはトラウマになるのです。

 

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電気自動車が普通に街のあちらこちらで走っている、という未来は21世紀が16年目に入った現在も到来していません。
 

www2.deloitte.com

電気自動車(EV)など次世代車に関する消費者意識調査」では、EVの認知度は82%と年々低下しており、それに準じて購入意向は2012年の17.9%から2014では13.8%まで低下し、更に低水準になっています。

 
レポートでは、購入意向が低い理由を
 
「価格」「航続距離」「充電インフラ」において、従来のガソリン車と同等レベルを一貫して求めており、これがEVの購入検討意向を下げる三大障壁となっている。
 
と分析していますが、価格については補助金を考慮するとそんなに高くはないレベルだと思いますし、リーフの航続距離は228km、そこそこ走る上、充電インフラも普段は自宅、外出先では日産のディーラー始め、全国で1万2千箇所以上、ガソリンスタンドの1/5程度まで増えています。
ま、ガソリン車と同等までには到達していないですが、そこまでEVを拒絶する理由ではないような気がします。
ではなぜ、電気自動車が敬遠されるのか。
 
フーッ、やっと冒頭の話しにたどり着いた~_~;
 
問題のキーは「電池」。更にいえば「リチウム電池
 
身近なリチウム電池といえば、スマホですよね。気がついたときには電池切れ、世の中から切り離され途方に暮れた経験は誰しもあると思います。
 
だからいつも電池残量を気にして毎日充電、更には充電しながら使用することが当然になっています。
また、数年使うとアッと言う間に電池の持ちが悪くなることもみんな経験していることです。つまり、リチウム電池とは経験上「信頼できない」という刷り込みが出来上がっているのではないかと思うのです。そう、スマホのトラウマが影を落としている。
 
だから、EVの航続距離がいくら長くなっても、インフラがいくら整備されても、電池の信頼ができないからなかなか購買意欲が湧かない。誰しも大枚はたいて人柱にはなりたくない。
 
ということでEVの普及は・・・このままでは難しいのかなと思わざるを得ないという感じなのですがいかがでしょうか?
 

 

トコトンやさしい電気自動車の本 (B&Tブックス―今日からモノ知りシリーズ)

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ついにやってきた!電気自動車時代 学研新書
 
EV時代の夜明け 電気自動車社会への基礎知識

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燃料電池と車のMIRAI

ほんまでっか!?でおなじみ武田先生いわく、新しいエネルギーを生み出すには既存エネルギーを大量に使用する必要がある、と。

 

carview.yahoo.co.jp

 

前からホンダや日産も研究を進めてきた燃料電池車、ついにトヨタが一般に手が届く価格帯で発表しました。 

 

燃料に水素を使用し、酸素と反応させることで電気を発生、動力源とする燃料電池車、車から排出されるのは水のみ、という、究極のエコカーとも言われています。そこで疑問。その水素はどうやって製造されるのでしょうか。

 

現在の主流は「水蒸気改質」によるものが主流とのこと。説明ははっきりいって難しいです。 ナフサや天然ガスを水蒸気と一緒に高温で熱分解、水素を取り出すというもので、炭酸ガスは当然発生するらしいです。

 

何が言いたいかというと、現時点では水素の製造段階で炭酸ガスの発生や熱エネルギの消費が大きく、つまりは、燃料電池車という究極のエコカーは、現段階では、水のみを排出する究極のエコカー足りえない、燃料自体にエネルギーや環境負荷の課題がある、ということですか?  自信ないですが・・・・。

車だけの問題ではなく、製造、供給も含めたインフラ全体の問題として考えないといけないということで、普及にはまだまだ時間がかかりそうなことは容易に想像ができますね。

とはいえ、水素の製造方法の研究は進んでいるようで、夜間の余剰電気を使った水の電気分解自然エネルギーを使った電気分解、石炭をつかったり、ちょっと時代とは逆行しますが、原子力を使った電気分解もしくは熱化学法など。

 

www.bloomberg.co.jp

世界的には水素の供給の問題や当然ながら可燃性の高圧ガスですから、その取り扱いが厄介だという否定的な意見もあるようで、なかなか難しい話です・・・。

 

ただ、いまでこそ世界的に普及しているハイブリッド車なんかも、”物笑いの種” とは言わないまでも、当初はヨーロッパではかなり否定的であったように、新しいものはそう簡単には受け入れられないのも事実。

今は既存エネルギーの化石燃料に頼ってでも水素という新しいエネルギーを生み出す時期。ハイブリッド車同様、日本が、トヨタが、世界のミライを牽引してほしいと願います。